小学2年生、年で言うと7〜8歳。 一番小憎たらしい時期といえよう。 具体例を挙げると、ポケットの絵を取り出して 「これは何でしょう?」 と聞くと、先読みして 「ビスケットぉ〜!」 と声をそろえていったりする年頃だ(どんな年頃だよ・・・) つまり、自分が知っている情報をフルに活用して自慢したいと思うのだ。 しかし、このやんちゃな時期を「カワイイ」と言ってしまうのが親である。 子ども達はいい子だ。 特に最近エヴァンゼリンが思っていることだ。 あの年で親に気を遣うとは・・・。 今日も子ども達を呼ぶ夫の声がする。 子ども達にちょっと同情しながらエヴァンゼリンは3時のおやつの用意を始めた。 きっと、今日はあの人は食べるだろうと思うと小さくほほえんだ。 「ヨハネスー、フレイアー、ちょっとおいでぇー!」 ミッターマイヤーが双子を呼んだ。とたんに双子はぎくっとする。 「ほらっ!ファーターが呼んでるわよ!」 フレイアがひじでヨハネスをこづいた。額には冷や汗。 「フレイアだって呼ばれてるじゃないか!」 ヨハネスもこづき返す。その強さはフレイアより弱い。 「し・・・知らないわ!きっと呼んでないわよ!」 「何言ってるんだよ!呼ばれたじゃないか!早く行きなよ」 「何よ、ヨハネス行きなさい!」 激しくこづきあう。もしここにミッターマイヤーがいたら 「ファーターが嫌いか?(TT)」 と涙を流すだろう。おそらく、いや、確実に。 ズンズンズンズンズンズン・・・・・・・。 足音、そしてこのほんわかした威圧感・・・。 双子はぎくりと身を震わせた。 この感覚は・・・。 「こーらー!何やってるんだ?」 みなさんご存じ!我らが国務しょーしょだ。 「な・・・なにも!ねぇ、。ヨハネス!!」 と言ってヨハネスを見てこづく。その視線は・・・ ・・・・・・・話を合わせなさいよ!分かってるわね? 「う・・・うん、何もやってなかったよ」 そう言って天使のほほえみ。父親譲りのものだ。 しかし、冷や汗、タラリ。 「・・・ほんとにか?何か言ってなかったかい?」 疑り深いミッターマイヤー。チッ・・・今日はカンがいいわね。 「うん、なにも」 「何も言ってないよ!暇だから雑談してたんだ!」 フレイアが言おうとしたとき、ヨハネスが上から弁解。 ミッターマイヤーの顔がにこやかになった。元祖、天使のほほえみだ。 「そぷか、よし、ファーターが本を見せてあげよう」 双子、石化。 「こっちへおいで、また新しいのを買ってきたんだ。いつもと同じじゃ退屈だろう?」 石化を通り越し、風化。 やっと動き出したフレイアの視線は・・・。 ・・・・・・どうしてくれるのよ、バカヨハネス! と赤く光っていた・・・・・・。 「今日は、これだ」 そう言ってミッターマイヤが取り出すのは、動物の絵が描かれた、厚紙でページ数の少ない本。 つまり、絵本だ。 「うわー!早く読んで!!」 猫かぶる双子。普段はこんなんじゃないのだが、こうでもしないと顔が引きつってしまうのだ。 もちろん、大好きなファーターの前で、でも。 しかし、当のミッターマイヤーは、いつもと態度が違う双子に、 やはり絵本が好きなんだな、と思い、ついつい買ってきてしまう。 「今日のはお話じゃないぞ!絵がいっぱい載ってるんだ」 「絵・・・・・・絵がいっぱい・・・・・・」 引きつるフレイア。 (こらっ。フレイア!ちゃんとしなきゃ!) (わかってるわよ、ヨハネス!) 「ファーター、早く見せて!」 フレイアは本を開きながら言った。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ヘ(^・ェ・^ヘ)(ノ^-ェ-^)ノヘ(^-ェ-^ヘ)(ノ^・ェ・^)ノ 間 クルリン♪ヽ( ゜▽゜)ノヽ(^* )ヾ(*゜▽゜(^-^*)ノクルクルヽ(゜▽゜o )ヾ(*^ー^)/クルリン♪ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 現在、双子の気分は最悪だ。 逆にミッターマイヤーはウキウキだが。 「ほらっ、これはなんていうか知ってる?」 「知らなぁーい」 さっきから、これの連続。 そして今、ミッターマイヤーは犬を指さしている。 「これはなぁー、ワンワンだ。ワンって鳴くんだぞ」 赤ちゃんに言い聞かせるようにミッターマイヤーが言った。 「へ・・・・・・へぇ(^◇^;)」 ファーター・・・それは犬って言うんだ。 「おっ、これは知ってるか?」 「し・・・知らなぁーい・・・(^◇^;)」 先刻から10分たった。ミッターマイヤーはどんどん絵本の絵を指さして、 ネコならニャンニャン、アヒルならガーガー。ふくろう、ホーホー、ブタ、ブーブー ・・・・・・etcと説明していく。 もちろん双子が動物の名前を知らないわけがない。 ミッターマイヤーの説明に口答えせずに (何か言おうとしたら”それは○○って言うんだ”と言ってしまうからだ) 聞いていた。 だが、さすがの双子も呆れ&タイクツがやってくる。 そんな2人に好機が! 「あ・・・ねぇ、ファーター」 「なんだい、ヨハネス」 「これはなんて言うの?」 そう言ってヨハネスはうさぎの絵を指さした。 (ナ〜イス、ヨハネス!) とフレイア。 ミッターマイヤーは考え込む。鳴き声がない。 「あ〜、それは・・・」 「ねぇ、なに?」 笑いかけて追い打ちをかけるフレイア。 「それは・・・うさしゃんだ!」 「へ・・・・・・・?」 「うさ・・・しゃん?」 顔が引きつる。 ファーター、それはうさぎって言うんだぁ〜〜〜〜〜!!!!! かくしてミッターマイヤーによる親ばか・動物講義が終わった。 双子はその後、ファーターとおやつを食べた後、ムッターにこう言った。 「なんでファーターって、名前も知らないのに絵本を読むの?」 エヴァンゼリンは苦笑して、 「ちゃんとつきあってあげなきゃダメよ」 と双子の頭をなでた。 |
あとがき ああ、何という駄文を・・・。お母様、許してね、<( ̄∇ ̄)ゞメンゴメンゴ みつえ@管理人より 管理人の娘、李飛龍さまからキリ番ゲットでいただきました。 飛龍様は初めての二次創作ということで・・・いや、結構まとまってるよ。うん。 これは次回作が楽しみな13歳です。はい。 ご感想はフェイロンの「The Feiron」までどうぞ メールはこちら |